「まだ確定していない予定」を英語で伝える技術|統計発表の記事から学ぶ、日程と見通しのビジネス英語
確定した予定・変わりうる予定・単なる見込みを英語で言い分けられますか。統計発表の記事を題材に、be scheduled to・forecast・subject to revision・tentatively・fall within を学ぶ無料教材です。読解・語彙・発音・意見表明・外資系面接対策まで練習できます。

「来週あたり出ます」「たぶん水曜です」「変わるかもしれません」——日本語なら曖昧なまま伝えられる予定の話が、英語になると急に困ります。will を使えば約束になってしまい、maybe を並べると頼りなく聞こえます。
フィリピン統計庁が7月のインフレ率を発表する日程を題材に、確定した予定・予定だが変わりうるもの・単なる見込みを、英語で正確に言い分ける練習をします。読解から語彙、意見の述べ方、外資系の面接対策まで、Part 1〜4の順に進めてください。
Part 1: 読む → 要約する
Step 1: Pre-Reading — 予定の英語を思い出す (3 min)
読む前に、次の3つを英語でどう言うか、頭の中で試してみてください。
- 「発表は8月5日水曜に予定されています」
- 「今のところ来週の見込みですが、変わる可能性があります」
- 「市場予想では6.3%程度とされています」
「will」と「maybe」以外の言い方がすぐ出てこなければ、この教材の効果が出やすい状態です。
Step 2: First Reading — 全体を把握する (10 min)
以下は、公開されている情報をもとに、学習用に書き起こした英文です。
The Philippine Statistics Authority is scheduled to release official July inflation data on Wednesday, 5 August.
Economists forecast inflation for July at 6.3 percent, slightly lower than the 6.4 percent recorded in June. That figure falls within the 5.6 to 6.6 percent range estimated by the Bangko Sentral ng Pilipinas.
Sluggish growth and stubborn inflation are expected to keep the central bank in a policy bind later in August. Any figure is subject to revision after publication.
出典: Inflation expected to have hit 6.3% — The Manila Times(2026年8月3日)
注記: 上記の英文は、公開情報をもとに学習目的で書き起こしたものです。数値や日程は変わり得ますので、正確な情報は一次資料をご確認ください。
Step 3: Comprehension Check — 内容確認 (5 min)
- When is the data due, and how certain is that date?
- Is 6.3 percent a confirmed figure or an expectation? Which word tells you?
- What does the passage say about whether the number could change later?
Step 4: 30-Second Briefing — 上司に30秒で説明する (10 min)
この内容を英語で30秒にまとめる練習をしましょう。次の順番が伝わりやすい形です。
- The fixed part:The data is due on 5 August.
- The expected part:Economists forecast 6.3 percent.
- The uncertain part:The figure is subject to revision, and the policy decision comes later in the month.
確定していること、予想、未確定のことを、この順に分けて話すのがコツです。混ぜて話すと、聞き手はどこまでが決まった話か分からなくなります。
関連: 外資系で評価される英語・されない英語の違い|会議で伝わるビジネス英語コーチング で詳しく解説しています。
Part 2: 語彙・表現・発音
1. be scheduled to / be due (v.) — 〜する予定である
日程が決まっているときの標準的な言い方です。The report is scheduled to be released on Friday. あるいは短く The report is due on Friday. と言えます。
will be released との違いは、話し手の関与です。scheduled は「そう決まっている」という事実の報告で、will は話し手が請け合っているように響くことがあります。自分が決められない予定は、scheduled のほうが安全です。
発音では、schedule は英米で異なります。米国では /ˈskedʒuːl/、英国では /ˈʃedjuːl/ が一般的です。どちらでも通じますが、社内で揃っている発音に合わせると聞き返されにくくなります。
関連: 欧米ビジネス文化を知らないと英語は通じない理由|外資系の会議で発言が届かない人のビジネス英語コーチング で詳しく解説しています。
2. forecast / be expected to (v.) — 〜と予想される
Economists forecast inflation at 6.3 percent. のように、他者の予想を伝えるときに使います。前置詞は at です。
be expected to は主語を立てずに予想を述べられるため、責任の所在を曖昧にしたいときに便利です。Growth is expected to slow. と言えば、誰の予想かを明示せずに済みます。会議で自分の見解と市場の見方を分けて話すときに効きます。
forecast は過去形も forecast のまま使われることが多く、forecasted も許容されます。迷ったら現在形で使える文脈を選んでください。
3. subject to revision / subject to change (phr.) — 後から変わりうる
The figure is subject to revision. は、統計や見積もりの数字を伝えるときの定型です。数字を出したあとにこの一言を添えるだけで、断定を避けられます。
日程であれば subject to change を使います。The schedule is subject to change. は、資料の末尾によく置かれる形です。
ここでの subject は形容詞的に使われており、「主題」の名詞とは意味が違います。品詞が変わると強勢の位置も変わりますので、意味と合わせて覚えてください。
4. tentatively / provisionally (adv.) — 暫定的に、仮に
We've tentatively scheduled it for the 12th. は「仮に12日で押さえています」に当たります。日本語の「仮押さえ」にいちばん近い言い方です。
provisionally はより形式的で、書き言葉や正式な通知に向きます。会話では tentatively のほうが自然に響きます。
発音は TEN-ta-tive-ly と前に強勢が来ます。長い語なので、強勢の位置を外すと聞き取ってもらいにくくなります。
5. fall within (v.) — 〜の範囲に収まる
The figure falls within the forecast range. のように、数値が想定の幅に入っていることを示します。
日本語の「範囲内です」を in the range とだけ言うと、やや素っ気なく響きます。fall within を使うと、想定と実績を照らし合わせた文脈が伝わります。報告の場面で使い勝手のよい表現です。
Part 3: 自分の意見を述べる
Discussion Topic A
How far in advance should a company announce a date that might still change?
早く出す立場と、確定してから出す立場のどちらでも構いません。理由を2つ挙げ、最後に That said, ... で反対側にも触れてみてください。
Discussion Topic B
Is it better to give a precise forecast that might be wrong, or a range that is less useful?
数字の伝え方についての議論です。The trade-off here is... という言い方で、両方の側面を整理する練習をしてください。
Discussion Topic C
How would you tell a client that a delivery date is likely to slip?
いちばん実務的な場面です。悪い知らせを先に出し、そのあとに現時点で分かっていることを述べる順番で組み立ててください。
Part 4: 面接対策 — 外資系で差をつける
Mock Interview Scenario A
Tell me about a time you had to communicate an uncertain timeline.
不確実な状況をどう伝えたかを問う質問です。「何が確定していて、何が未確定か」を分けて伝えた経験を話すと評価されます。90秒を目安に組み立ててください。
Mock Interview Scenario B
A project date has slipped. How would you tell the client?
答え方の型は決まっています。The date has moved. Here's what we know now. Here's when I'll update you. の3段構えです。謝罪から入るより、事実と次の連絡時期を先に置くほうが信頼されます。
Mock Interview Scenario C
How do you handle a manager who asks for a date you cannot commit to?
I can give you a working date, but I'd want to confirm it by Thursday. のように、暫定の日付と確定の期限をセットで出す答えが好まれます。答えを避けるのでも、無理に約束するのでもない中間を示せるかが見られています。
活用のコツ(3 Tips)
- 確定・予想・未確定を分けて話す:この3つを混ぜないだけで、伝わり方が大きく変わります。順番も、確定したものから話してください。
- 日付の前置詞をセットで覚える:due on Friday、scheduled for the 12th、forecast at 6.3 percent。前置詞を外すと、予定の話は特に誤解を招きます。
- 数字を含む文で音読する:The figure falls within the 5.6 to 6.6 percent range. のように、数字と範囲が入る文がいちばん詰まります。重点的に繰り返してください。
Bonus: プロナビレッスンでの活用法
私はIT系のVA(在宅秘書)の仕事でクライアントと英語でやりとりせざるを得ず、失敗してもいいから話す、と決めてからだんだん度胸がついてきました。この経験から、発音は完璧を目指さず、毎日少しずつ続けることがいちばん大事だと感じています。発音は口の中の筋肉を正しく動かす練習でもあるので、恥ずかしがらずに声に出すことが欠かせません。
予定と数字の話は、聞き返されるといちばん困る場面のひとつです。日付を言い直しているうちに、相手のカレンダーには別の日が入ってしまいます。
プロナビのレッスンでは、この教材をそのまま持ち込んでいただけます。Part 2の音読を聞かせていただき、どの音が原因で伝わりにくいのかを診断したうえで、Part 4の模擬面接まで通して練習します。自分では気づけないずれを、その場で指摘してもらう形が、いちばん早く身につきます。
参考・出典
- Inflation expected to have hit 6.3% — The Manila Times(2026年8月3日)
- 'Inflation to remain well above target' — Philstar(2026年8月1日)
- Inflation, weak growth test BSP's next policy move — Context.ph(2026年7月31日)
この記事を書いた人
関連記事

「値上げ」を英語で伝える技術|食品2,311品目値上げのニュースで学ぶ raise・hike・pass on・absorb の使い分け
2026年8月の食品値上げは2,311品目で前年の8割増。値上げラッシュのニュースを素材に、raise と hike の違い、コスト転嫁の pass on と据え置きの absorb、幅・時期・理由を明示する通知文の型を、ビジネス英語コーチングの視点で解説します。
2026/8/11

「景気」を英語で伝える技術|景気DI 3か月連続改善のニュースで学ぶ sentiment・confidence・outlook の使い分け
日本語の「景気」は、英語では sentiment・confidence・outlook・conditions に分かれます。景気DIが43.6へ改善したニュースを素材に、気分と実態の言い分け、「先行き不透明」の正しい訳し方、指数の伝え方まで練習するビジネス英語の無料教材です。
2026/8/11

「増えた」を英語で伝える技術|受注60.5%増のニュースで学ぶ rose・jumped・consecutive の使い分け
前年同月比60.5%増・3か月連続という日本語を英語にすると、比較対象・勢い・継続の3つが必要になります。by と to、percent と percentage points の違いまで、ビジネス英語の無料教材として解説します。
2026/8/10

「下がる」を英語で伝える技術|電気料金の値下がりニュースで学ぶ cut・lower・downward adjustment の使い分け
値下げや引き下げを英語で伝えるとき、cut・lower・reduce・downward adjustment は響きが違います。電気料金が補助金の再開で下がったニュースを題材に、4語の使い分けと「補助」と「値下げ」の言い分けを、ビジネス英語の実践として解説する無料教材です。
2026/8/7

「中止」「延期」「見合わせ」「再開」を英語で伝える技術|業務停止のニュースで学ぶ4つの動詞の使い分け
suspend・cancel・postpone・call offは、日本語ではどれも「止める」ですが、英語では再開の見込みが違います。台風による業務停止のニュースを題材に、4つの動詞の使い分けと再開を伝える表現を、ビジネス英語の実務目線で解説する無料教材です。
2026/8/6

「上がり方が緩んだ」を英語で伝える技術|インフレ率の発表で学ぶ、鈍化・据え置き・目標超えのビジネス英語
値上がりが止まったのか、ペースが緩んだだけなのか。この違いを英語で言い分けられないと、本社への報告が誤って伝わります。インフレ率の発表を題材に、ease・slow・core・above target の使い分けと報告の型を学ぶ無料教材です。
2026/8/5

